株式会社ビスキャス（以下「ビスキャス」）は、フランスのアルストムグリッド社(Alstom Grid社)から、同社がスウェーデン南部に建設する交流・直流変換所向けに、±300kV直流架橋ポリエチレン絶縁(XLPE)ケーブル、並びに、420kV交流架橋ポリエチレン絶縁(XLPE)ケーブルを受注しました。受注した±300kV直流ケーブルは、直流XLPE絶縁ケーブルとしては、日本での最高電圧(±250kV)を上回るものであり、世界でも最高電圧レベルのものです。同種ケーブルの欧州での実線路への納入は、日本企業として初めてとなります。

　スウェーデンでは、スウェーデン南部とスウェーデン・ノルウェー間の増容量、並びに、大容量洋上風力発電との系統連系のために、スウェーデン・ノルウェー間の直流連系線の建設が進められています。今回、ビスキャスが納入する直流ケーブルは、スウェーデン側の交流・直流変換所(HURBAコンバータステーション)の構内連系線として使用される予定です。

　これまで、超高圧の直流ケーブルは、油浸紙絶縁型ケーブルが主流ですが、ビスキャスは、早い段階から、より経済性に勝り、且つ、環境配慮型の直流XLPE絶縁ケーブルの開発を進めてきました。今回は、当社の高い技術開発力が評価され、受注に至ったものと考えています。

　欧州では、大容量の洋上風力発電の建設計画の増加に伴い、域内の系統連系の整備・強化が計画されており、今後、多くの直流送電線建設が見込まれております。今回の受注実績を足がかりに、今後も直流XLPE絶縁ケーブルの販売に積極的に取り組んでいく方針です。