株式会社ビスキャスは、古河電気工業株式会社の100%子会社であるフルカワエレクトリックエンジニアリング社(以下「FEE」)経由で、シンガポールの電力会社SPパワーアセット社より、資材納入から工事まで一貫して請け負うフルターンキーベースにて大型の230kV電力ケーブルプロジェクトを相次いで受注致しました。
今回受注したのは2件のプロジェクトで、ケーブル長が合計で160Km、総額約180億円という大型契約となります。ビスキャスとFEE社が共同でプロジェクトを進めて行き、2008年12月末と2009年1月末に完工する予定です。
1件は、現在、マリーナ地区にて、シンガポール政府が進めているカジノ、及び、高級住宅を含むインテグレート・リゾートプロジェクトに供給される重要な電力供給路線に使用されます。もう1件は、シンガポール政府の人口増加政策構想により、将来の電力需要の伸びに対応するため、電力インフラ整備の一貫として進められているものです。
現在、シンガポール政府は、400万人の人口を将来的には600万人に増加させる構想があり、国内のインフラ整備を推し進めています。MRT(地下鉄)の新路線の建設、住宅、オフィスビル等、市街地を始め郊外も含め、建設工事が実施されています。製造業でもバイオ、化学品、医療品、精密工学の分野が大幅な伸びを見せ、活況を呈しています。
また、今回のプロジェクトの対象となっているマリーナ地区とセントーサ島の2箇所に大型カジノを建設し、海外から観光客を呼び込もうとしています。今後もシンガポールでは、同様の大型電力ケーブルプロジェクトが複数計画されており、ビスキャスは、継続して受注を目指していきます。
※株式会社ビスキャスは古河電気工業株式会社と株式会社フジクラの電力事業部門が統合し、2001年に設立されました。
※今回、納入するケーブルは、230kV, 500MVA, 2000mm²のCVケーブル(架橋ポリエチレン絶縁ケーブル)及びOFケーブル(油浸紙絶縁ケーブル)の2タイプ。 |